廃棄リンゴを有効利用した「SDGsジャム」完成 山形大農学部生、フードロス削減目指す

廃棄されるリンゴに在来果樹のヤマブドウをミックスしたジャム(山形大提供)

 鶴岡市の山形大農学部やまがたフィールド科学センター(高坂農場)で、廃棄されるリンゴを活用した「SDGsスペシャルミックスジャム」が完成した。フードロス削減を目的としながら、万人受けする味にこだわって学生が商品化した。

 同学部4年安岡千穂さん(22)が中心となって手がけた。同農場では果樹の3割程度が廃棄・未利用で、堆肥に用いる以外には有効に使われていないという。

 この廃棄されるリンゴ「ふじ」に、在来果樹であるヤマブドウの果汁をミックスしている。ヤマブドウには抗酸化作用があるとして、その栄養素と風味を取り入れた。学生は果樹の栽培にも携わっている。

 果樹2種類の比率にこだわって学生が何度も試食を繰り返した。リンゴの甘みに加え、えぐみを消したヤマブドウの爽やかさを味わうことができるという。安岡さんは「廃棄されるリンゴが有効に利用されて、食べた人においしいと思ってもらえたらうれしい」と話している。

 120グラム入り400円。製造した130個は完売しており、2月下旬以降に高坂農場で販売再開する予定。6月末~12月上旬の毎週木曜日に農学部キャンパスで開催される農場市でも購入できる。問い合わせは同農場0235(24)2278。

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