大の里勝ち越し 新入幕の9日目「こんなに早く」

  ●大相撲初場所、10日目は関脇琴ノ若と1敗対決

 大相撲初場所(両国国技館)9日目の22日、西前頭15枚目の大の里(津幡町出身、二所ノ関部屋)が関脇経験者の明生を寄り切り、琴ノ若、阿武咲と並ぶ8勝1敗で首位を守った。4日目から6連勝で、被災地を勇気付けている23歳は「こんなに早く勝ち越せるなんて想像してなかった」と喜んだ。10日目は大関とりに挑む、同じく1敗の関脇琴ノ若と対戦する。

 「自分の良さをぶつけていこうと思った」という大の里は、体当たりで明生をはじき、右を差して一気の出足で寄り切った。新入幕での勝ち越しに「ほっとするし、うれしい」と語った。

 10日目は1敗同士の首位決戦となる。初めての三役戦に「まさか。びっくり」と驚く一方、「相手の方が上。思い切っていく」と表情を引き締めた。優勝争いについては「何も考えていない」と冷静に語り、「今日だけは(勝ち越しの)余韻に浸りたい」と笑顔で会場を後にした。

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