雪降る中、復旧作業 県内、今季一番の寒気

降り始めた雪の中、復旧を進める作業員=23日午前11時45分、珠洲市飯田町

  ●平地で最大40センチ予想

 23日の石川県内は強い寒気の影響を受け、雪が降った。金沢地方気象台によると、北陸地方には25日にかけて今季一番の寒気が流れ込み、県内は今夜遅くから24日に警報級の大雪となる可能性があるとして、交通障害や被災家屋の倒壊、能登の海岸付近では浸水に注意を呼び掛けた。

 能登半島地震の被災地でも雪が降り始め、珠洲市内では全国から駆け付けた応援の作業員が、傾いた電柱などの復旧を続けた。輪島市中心部の店舗では大雪に備え、地震で破損した窓などにベニヤ板が取り付けられた。輪島高に身を寄せる60代の女性は「傾いた家は応急的に支えをしているが、雪が積もったら、つぶれるかもしれないと心配になる」と不安を口にした。

 気象台によると、北陸地方の上空約5500メートルに氷点下36度以下の強い寒気が流れ込み、日本付近は強い冬型の気圧配置となる。

 24日午前6時までの24時間に予想される降雪量は多い所で、平地は能登30センチ、加賀25センチ、山地は能登50センチ、加賀70センチ。その後の24時間では能登、加賀とも平地で20~40センチ、山地で30~50センチが見込まれる。

 25日にかけて海上を中心に強い風が吹く。予想される波の高さは加賀、能登とも5メートルとなる。

 地震の影響で地盤が緩んでいる能登では土砂災害にも注意が必要となる。

 北陸地方整備局は23日、県内の国道8号3区間と国道160号1区間を通行止めにし、集中除雪を行う可能性があると発表した。

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