ビクトリア湖畔の暮らし伝える 長崎大医学部・葛島さん写真展

写真展「ヴィクトリア湖と生きる」を開催している葛島さん=長崎市、P―PLUSギャラリー

 長崎大医学部4年の葛島裕士さん(23)=長崎市坂本1丁目=がケニア西部、ビクトリア湖畔の人々の暮らしや日常風景を紹介する写真展「ヴィクトリア湖と生きる」が同市元船町のP-PLUSギャラリーで開かれている。28日まで。
 葛島さんは岐阜市出身。高校生の時に、さだまさしさんの楽曲、小説「風に立つライオン」と出合い、熱帯医学研究所のある同大に入学。同研究所でマラリア媒介蚊の研究をしており、昨年2月、ケニアでの約3週間のフィールドワークに参加。同湖畔のビタ地区と湖内のムファンガノ島などを訪れ撮影した写真のうち、29点を展示している。
 子どもたちが湖に飛び込み無邪気に水遊びする様子や、牛の水浴び、食器洗いといった人々の生活が湖と切り離せない様子が伝わる作品が並ぶ。「子どもたちは人懐こく、笑顔がキラキラしていた」と振り返る。だが一歩踏み込むとマラリア感染やコレラの流行といった衛生環境の厳しさもあると言う。
 葛島さんは「写真を見て本当の豊かさや幸せとは何か、考えてもらうきっかけになればうれしい」と語った。

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