被災地一面雪景色 25日朝まで大雪の恐れ

一晩で降り積もった雪の中、倒壊した電柱や家屋の間を歩く男性=24日午前7時55分、珠洲市正院町正院

 北陸地方の上空に今季一番の寒波が流れ込み、24日朝は、能登半島地震の被災地でも一面の雪景色となった。午前11時現在の積雪は七尾11㌢、珠洲10㌢、輪島2㌢を観測。金沢地方気象台によると能登は25日朝にかけて大雪となる可能性があり、被災家屋の倒壊や、海岸施設周辺での浸水に注意を呼び掛けた。

 地震で大きな被害を受けた珠洲市正院町正院では、一晩で降り積もった雪の中、住民が倒壊した電柱や家屋の間を歩く姿がみられた。

 気象庁によると、上空約5500㍍に氷点下40度以下の寒気が流入。大陸からの冷たい風が合流してできる日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)が形成され、日本海側には発達した雪雲が流れ込んだ。急激に降雪量が増えた福井県と滋賀県に「顕著な大雪に関する気象情報」を発表した。

 25日正午までに予想される24時間降雪量は多い所で、能登、加賀とも平地20㌢、山地は能登30㌢、加賀50㌢、26日正午までの24時間は平地5~10㌢、山地は能登10~20㌢、加賀20~40㌢を見込む。

 24日午前11時現在の積雪は白山河内31㌢、加賀中津原で25㌢、金沢13㌢。七尾東雲高、小松特別支援学校は臨時休校となった。

 小松空港発着便は24日、雪などの影響で羽田、福岡を結ぶ3便が欠航した。

 特急「サンダーバード」「しらさぎ」は24日の終日、運休となる。

 被災地の集中除雪のため県が通行止めとしたのと里山海道や国道、県道など8路線や、北陸自動車道金沢森本IC―朝日IC間などは規制が解除された。

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