●市長が方針 長寿命化計画、変更を協議
全員協議会を開き、桜井森夫市長は、能登半島地震で市庁舎の壁に亀裂などが確認されたことを明らかにし「地震が執務中に発生していれば市庁舎内で人的被害も想定された。専門家の意見を聞き、改築も含めて早急に方針を検討する」と述べた。藤本雅明氏(新政)が質問した。
建築士らが庁舎を調べたところ、3階廊下の壁に約2メートルにわたって亀裂があり、別の場所にもひび割れが確認された。通常業務には支障がないものの、再び大きな地震が発生すれば深刻な被害も見込まれるとした。
市は以前から市庁舎の耐震改修で長寿命化を図る方針で、2019年度に基本構想を策定し、28年度から耐震改修を始める見込みだった。今回の地震を受け、着工時期を含めて方針の変更を協議する。
市側は能登半島地震の被害状況も報告した。市内の上下水道や道路、公園や農地などの被害額は計約35億円で、今後も増える見込みとした。
仮復旧は終えたものの、汚水管の被害が大きく、総延長約13.2キロが管路の蛇行などで流下能力が低下した。クロスランドおやべのタワーとメーンホールは閉館が続いており、いずれも2月下旬の再開を見込む。
市役所で25日から、被災者生活再建支援法などに基づく支援メニューの説明会を開くことも報告された。
●地震の復旧工事費可決
臨時会を開き、能登半島地震で被害を受けた市庁舎やクロスランドおやべなどの復旧工事費、住宅被害認定調査に関する費用などを盛り込んだ一般会計補正予算案1億9798万9千円(累計155億4859万3千円)を可決、除雪対策費5千万円の専決処分を承認して閉会した。