女子ゴルフ 長崎出身・櫻井心那 20歳の今季は「年間女王」に 【インタビュー】

地元開催のメジャー大会に出場した櫻井心那(長崎市出身)。大勢のギャラリーが見守る中、1番ホールでティーショットを放つ=パサージュ琴海アイランドGC(2023年9月7日)

 ゴルフの女子ツアーで昨季4勝を挙げた櫻井心那(長崎市出身)が今季の目標に「年間女王」を掲げている。史上3人目の10代4勝でトップ選手の仲間入りを果たした19歳に、2月29日に開幕する今季に向けた意気込みを聞いた。(以下、一問一答)

 -昨季を振り返って。
 7月の初優勝をきっかけに自信が持てるようになった。2022年にステップアップツアーで5勝した経験が生きた。目標は複数回優勝だったから、点数をつけるなら95点くらい。あとの5点は、1カ月に1回のペースで勝ってきたから、11月にもう1勝したかった。悔しいこともたくさんあったけれど、悔しさをバネにできたという意味では良かった。

 -一躍トップ選手となり、テレビ出演などの露出が多くなった。
 お仕事をいただく機会が多くなってオフが忙しかった。うれしい半面、練習時間とのバランスを見ながらお仕事をさせてもらうのが難しくもあった。12月はほぼ練習できなかった。いろんな方との関わりが増えていい経験にはなった。

 -試合がない時期に腰を据えて改善してきたショットは。
 パーはだいぶん拾えるようになってきた半面、まだショートゲームに不満がある。バンカーショットが技術的な課題だと思って練習時間を増やしている(グリーン周りのバンカーから2打以内でカップインするサンドセーブ率は昨季64位)。
 あとは昨年12月の日立スリーツアーズチャンピオンシップで、申ジエさんとペアを組ませてもらった際に「どうやったらうまくなるか」と聞いたら「練習だよ」と言われた。緊張したらリズムが乱れるけれど、練習を重ねて体に染み付かせることで試合でも同じリズムで打てるようになると。申ジエさんを見ているとそれをできているので、根拠があるなと思って取り組んでいる。

 -オフに2度の海外合宿を入れている。
 1月3日から9日間インドネシアで合宿して、スイングがいい感じに持っていけた。今月末から1週間はタイに行く。スイングを固めて小技も練習して、いい感覚でシーズンに入れたら。

 -今季の目標を。
 いろいろあるけれど、一番大きいのは年間女王を目指す。複数回優勝はもちろん、海外ツアーはポイントも高いので、どんどん出ていく。(昨年も出場した)全英オープンは今年、セントアンドリュースであるので楽しみ。

 -2月13日に20歳を迎える。今年、成人式には出席できたのか。
 年末のJLPGAアワード(敢闘賞を受賞)で振り袖を着たけれど、成人式は合宿の都合で出席できなかった。もう1回くらい、どこかで振り袖を着られたらいいなと思っている。

 -10代でやり残したことは。
 19歳と20歳では響きが違うので、もうちょっと「若いね」と言われてから20歳を迎えたい。20代になっても勝ちを増やせるようにやっていく。人間性の部分では、気遣いと思いやりのある、周りに目を配れるような先輩、大人になりたいなと思っている。

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