雪原に揺れる白いカーテン 山形で凍み大根作り

西蔵王高原の風に吹かれて凍み大根が作られている=山形市

 寒暖差でうまみが凝縮する凍(し)み大根作りが、山形市の西蔵王高原で行われており、雪原の中にずらりと並んだ大根のカーテンが風に揺れている。

 同市神尾で10年以上、凍み大根を作ってきた農業庄司稔さん(63)は「暖冬なので、凍みるのに時間が必要だった」と話す。例年は12月中に作業を始めるが、この冬は1月から作業に取りかかった。大根は皮をむいて一度ゆでた後、やぐらにつるす。

 生産予定は1袋30グラム入りで約2千袋。「いつもより数は少ないが味は自信がある」と庄司さん。身欠きにしんとジャガイモ、ニンジンの煮物が定番の料理という。さらに、みそ汁の具材にもよく合う。

 庄司さんは「今後は強い寒気に包まれると聞いている。十分に冷え込むことを期待したい」と語った。

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