40種類1万本華やか 砺波でチューリップ展開幕 北陸新幹線延伸記念

色とりどりのチューリップや早春の花々の中をミニ北陸新幹線に乗って楽しむ園児=砺波市のチューリップ四季彩館

  ●被災地の早期復興願い

 第38回春を呼ぶチューリップ展(富山新聞社後援)は25日、砺波市のチューリップ四季彩館で始まった。今年は3月16日の北陸新幹線敦賀延伸を記念するとともに、能登半島地震からの早期復興を願って北陸三県の観光を紹介するコーナーが設けられた。会場は40種類1万本のチューリップと早春の花々で彩られ、来場者は北陸が一つとなって頑張ることを誓い合い、春の訪れを心待ちにした。

 4月23日に開幕する第73回となみチューリップフェア(本社後援)のプレイベントで、今年のテーマ「チューリップで広がる 彩りの波」に合わせ、砺波切花研究会の切り花と県花卉(き)球根農協の鉢花のチューリップ各5千本が使用された。富山オリジナル品種の黄小町やピンクのダイナスティ、紫色のネグリタなどが飾られ、プリムラやアネモネなどの鉢花も並んだ。

 「新幹線で北陸めぐり」と銘打ち、世界遺産五箇山の合掌造りや立山黒部アルペンルート「雪の大谷」、兼六園や加賀友禅、恐竜のオブジェや日本スイセンなど北陸三県の観光を紹介するゾーンを設置した。各駅名や観光名所のパネルも展示された。ミニ北陸新幹線でゾーン巡りを楽しめる。

 開会式では夏野修市長が「北陸みんなで頑張る。一日も早く復興するように共に頑張りたい。ともに春を感じて、いい春にしていきたい」とあいさつ。川辺一彦市議会議長が祝辞を述べ、テープカットした。

 ちゅうりっぷ認定こども園の園児24人がミニ北陸新幹線に乗って笑顔を弾ませた。切り花の販売コーナーが設けられ、売り上げの一部は地震の被災地支援のために義援金に充てられる。

 2月12日までで、入館料は大人・高校生500円、小中学生250円、65歳以上400円。

  ●北海道岩見沢でPR

 となみチューリップフェアの北海道キャンペーンは25日始まり、有若隆市議会副議長ら8人が砺波地方とゆかりが深い北海道岩見沢市(旧栗沢町)を訪れ、同フェアをPRした。

 一行は岩見沢市県人会や砺波町会の関係者と懇談した。同県人会の有澤邦晴会長から能登半島地震災害義援金10万円が寄託された。

  ●「架線注意!」

 23日に北陸新幹線の架線トラブルに巻き込まれ、停電した車内で3時間の足止めをくらった夏野市長は元気に登場した。会場を巡るミニ北陸新幹線に触れ「この新幹線は架線事故はありません」と発言。試乗で「出発進行」ならぬ「架線注意!」の号令とともに運転士のポーズを。童心に返り、見守る園児とハイタッチを繰り返しながら「鉄オタ」の本領発揮。(や)

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