義足歩行を児童が体験 小山・豊田小4年生 パラアスリートが指導

池田さん(右)の指導の下、義足歩行を体験する児童

 【小山】豊田小で31日、「スポーツ義足体験授業」が開かれ、4年生39人がパラアスリートなどへの理解を深めた。

 住宅設備大手のLIXIL(リクシル)が東京パラリンピック開催前から実施し、同校の要望を受けて開いた。2017年世界パラ陸上競技選手権日本代表の池田樹生(いけだみきお)さん(27)が講師を務めた。池田さんは生まれつき左手の指が3本で、右脚のひざ下と右腕のひじから先がない。

 授業で児童たちは義足を付けての歩行を体験した。池田さんの「足裏全体を使って踏む」「リラックスした状態で手を振る」などのアドバイスを受け、恐る恐る前に進んでいた。

 リクシル社員は多様性などについて説明。児童たちは「ご飯を食べるときはどうしているのか」「ボールはどのように投げるのか」などの質問を池田さんに投げかけていた。

 野口琉加(のぐちるか)さん(10)は「義足は重くて歩きづらかった。自分たちが難しいと思っていることも何でもこなしている」と驚いた様子。池田さんは「体験で障害への理解を深めただけでなく、小さな成功体験を味わってくれたので良かった」と話した。

義足歩行を体験する児童(右)

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