大雲龍天井画の撮影解禁 日光・中禅寺立木観音、9日から1週間限定 「竜からパワー授かって」

撮影が解禁される大雲龍の天井画

 【日光】奥日光の日光山輪王寺別院・中禅寺立木観音は9~15日の7日間に限り、五大堂にある大雲龍(瑞龍(ずいりゅう))の天井画の撮影を解禁する。今年の干支(えと)「辰(たつ)」にちなみ、訪れた人に幸福が訪れるようにと企画された。同寺の人見良典(ひとみりょうてん)執行(しぎょう)は「とても素晴らしい天井画を多くの人に知ってもらうとともに、今年が良い一年になるよう天井画の竜からパワーを授かってほしい」と話す。

 本堂裏手の高台に立つ五大堂は、勝道上人(しょうどうしょうにん)の開山1200年を記念して1969年に完成した。「不動明王」や「降三世(ごうざんぜ)明王」「軍荼利(ぐんだり)明王」など5大明王が安置された祈祷(きとう)の道場で、建物からは中禅寺湖など奥日光の美しい景色が一望できる。

 堂内の天井に描かれた壮大な大雲龍は、日本画家の堅山南風(かたやまなんぷう)が手がけた。

 普段は五大堂内の写真撮影は禁止だが、今回は期間限定で大雲龍のみ写真撮影が可能となる。今年の正月に初めて撮影を解禁したところ好評だったことから、竜を信仰する外国人観光客をはじめ、より多くの人に訪れてもらおうと、春節(旧正月)に合わせて再び解禁した。

 低い位置から自身も入れて撮影すると迫力ある大雲龍と一緒に記念の1枚が撮れる。人見執行は「今回だけの機会なので、多くの人に参拝の記念として写真を撮ってもらえれば」と話した。

 このほか、解禁期間中は限定の御朱印も頒布する。金紙に五大明王印とともに、瑞龍の文字などが記されている。

 拝観料は大人500円、小中学生200円。拝観時間は午前8時半~午後3時半(最終入場は30分前)。五大堂では大雲龍の天井画以外の撮影は禁止。御朱印は1枚500円。(問)同寺0288.55.0013。

期間限定の五大堂の御朱印

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