地震で能登から転院の女性、富山県南砺市で100歳 病院からお祝い

病院スタッフから祝い状を受け取る正井さん(中央下)=南砺市民病院

 能登半島地震で被災した石川県能登町の病院から富山県南砺市民病院に転院した正井しげ子さんが1日、100歳の誕生日を迎え、家族や病院スタッフからお祝いを受けた。

 正井さんは元日に入院先の柳田温泉病院で被災した。病院は壁の崩落や断水などで医療行為が続けられなくなり、1月19日に南砺市民病院に転院した。

 この日は子どもや孫らに囲まれながら、病院スタッフから祝い状と花束を受け取った。5年ぶりに再会したという娘の岡安喜美枝さん(75)は「コロナもありなかなか会えなかった。元気な姿を見られてよかった」と笑みをこぼした。

 正井さんは「(震災当日は)本当にびっくりした。訳も分からないまま連れてきてもらった」と振り返るとともに、「皆さんのおかげで百歳を迎えられた。これからは穏やかに生活できれば」と話した。

5年ぶりの再会を喜ぶ岡安さん

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