開湯100年祝う炎揺らめく 宇奈月温泉で雪のカーニバル 雪上音楽花火で「ももクロ」が盛り上げ

たいまつを手に温泉街を練り歩く人たち=黒部市宇奈月温泉街

 黒部市宇奈月温泉開湯100周年記念事業の第78回宇奈月温泉雪のカーニバルは3日、同温泉街で繰り広げられた。家族連れらがたいまつを手に練り歩き、湯の街に炎が揺らめく幻想的光景を描き出した。メインイベントの雪上音楽花火では、アイドルグループ「ももいろクローバーZ」のメンバーがサプライズで登場し、盛り上げた。

 宇奈月公園での左義長神事で川端康夫黒部・宇奈月温泉観光局代表理事、武隈義一市長があいさつした。たいまつウオークではブラス演奏隊を先頭に多くの参加者が長い列をつくって温泉街一帯をぐるりと巡り、公園のやぐらに点火した。

 フィナーレの雪上音楽花火開始直前、特設ステージに、ももクロの玉井詩織さんが登場、詰め掛けた人たちと一緒に花火スタートの合図を出した。ももクロの曲に合わせ、大小2千発の花火が夜空を彩った。

 玉井さんはあいさつで能登半島地震に触れ「(被災者は)大変な思いをされていることと思います。自分たちにできることは何かを考えながら活動していきます」と述べた。

  ●輪島市の被災者「久しぶりに笑顔、感謝」

 能登半島地震の2次避難所となっている温泉街のホテルに滞在する輪島市の被災者もイベントを堪能した。祖父母、次女と避難している中島禄代(さちよ)さん(51)=門前町剱地(つるぎじ)=は「能登で多くの人が亡くなり、心痛む毎日だったが、久しぶりに笑顔になれた。黒部市や宇奈月の人たちに感謝します」と話した。同日は能登町の被災者24人も1泊した。

© 株式会社北國新聞社