モーター大手ニデック（京都市南区）は14日、副社長で同社車載事業本部長の岸田光哉氏（64）が社長兼最高経営責任者（CEO）に昇格するトップ人事を発表した。4月1日付。創業者の永守重信会長兼CEOは代表取締役グローバルグループ代表に就任する。小部博志社長は代表権のない会長に就く。
永守氏は4月に経営体制を一新し、昨年4月に就任した5人の副社長の中から次の社長を選ぶ方針を示していた。新社長は、取締役会の諮問機関である指名委員会で人選した。
「カリスマ経営者」として知られる永守氏の後継者選びは難航を極めた。社外から招いた人材を過去2回にわたり後継候補として社長に抜てきしたが、業績低迷や企業文化の違いから実質的に経営トップの任を解き、2人はいずれも退社した。
永守氏は創業メンバーの小部氏を社長に起用し、今春に新社長が登板するまでのグループの事業運営を任せた。岸田氏以降は4年ごとに社長を交代させ、生え抜きの幹部を登用する方針を示している。
