不登校の子ども 仮想空間「メタバース」で支援 アバター(分身)で交流、対面活動のきっかけに 鹿児島市、9月めどに運用

 不登校や病気で学校を長期欠席する児童生徒の増加を背景に、鹿児島市はインターネット上の仮想空間「メタバース」や空き教室を活用した居場所づくりを進める。13日発表した2024年度当初予算案に関連の3事業で計1528万円を盛り込んだ。

 メタバースを使う学習支援や相談活動は、学校やフリースクールに行けず、自宅で過ごしている児童生徒が対象。自分の姿を見せずにアバター(分身)で交流でき、対面の交流活動などへ踏み出すきっかけづくりも目指す。24年度からシステムを構築し、9月をめどに運用を始めたい考え。

 不登校傾向や、復帰段階にある児童生徒向けには、校内でも自分のペースで過ごせるよう、相談員が常駐する別教室「フレンドルーム」を空き教室に開設する。生徒数などを基に中学校3校に設置する。

 このほか、宿泊を伴い、保護者も参加できる交流活動も年3回企画する。

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