ウクライナ、独仏と2国間安保協定を締結 追加支援も表明

Alexander Ratz Yuliia Dysa

[ベルリン/パリ/キーウ 16日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、ドイツの首都ベルリンに続きフランスの首都パリを訪問し、両国と2国間の長期的な安全保障協定を締結した。

ベルリンではショルツ首相と会談し、2国間の長期的な安全保障協定に署名。ドイツはウクライナに対する追加支援も発表した。

ウクライナとドイツの2国間安全保障協定は期間が10年。ドイツはウクライナに軍事支援を提供すると同時に、ロシアに制裁と輸出規制を課し、ロシアの資産を凍結すると確約した。

ドイツはまた、防空システムや弾薬などを中心とする11億3000万ユーロ(12億2000万ドル)の追加支援も表明した。

ショルツ首相は「この協定は、ドイツがウクライナをロシアの侵攻から防衛し、ウクライナの独立を支援し続けることを明確にするものだ。その重要性を強調しすぎることはない」とし、「将来的なロシアの再侵攻に備え、詳細な外交的、経済的、軍事的支援を巡っても合意した」と述べた。

ゼレンスキー氏は、他のパートナーからの軍事支援が減少する中、前線でロシアが優位に立っているため、ドイツの支援は極めて重要だと語った。

その後、ゼレンスキー氏はパリを訪問し、マクロン大統領から歓迎を受けた。ゼレンスキー氏は短文投稿サイトのX(旧ツイッター)で「われわれの協力はウクライナと欧州全体の命を守るという結果をもたらした」と述べた。

マクロン大統領との共同記者会見では、フランスとの安保協定は「野心的かつ非常に実質的」と評価。会談ではドローン(無人機)や電子戦争システムの共同生産について協議したと明かした。

仏大統領府によると、ウクライナとフランスの安全保障協定には、フランスが2024年にウクライナにさらに多くの武器を供与し、兵士を訓練し、最大30億ユーロの軍事支援を提供するという約束が含まれている。

ゼレンスキー氏は17日にミュンヘン安全保障会議で演説する。ミュンヘン滞在中にハリス米副大統領らとの会談が予定されている。ゼレンスキー氏はフランスも訪問する予定。

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