不妊治療、男性も積極的に受診を 栃木県が妊活応援セミナー

男性不妊をテーマとした妊活応援セミナー=16日午前、宇都宮市野沢町

 県主催の「妊活応援セミナー~不妊治療は二人三脚~」が16日、宇都宮市野沢町のパルティで開かれた。男性不妊専門医で自治医大医学部の安東聡(あんどうさとし)准教授が講演し、男女同時に検査や治療を受ける重要性を訴えた。

 不妊治療の知識を学んでもらうのが目的で、女性11人と男性2人が参加した。

 安東氏は「男性に原因がある不妊は約半数ある。男性は当事者意識が薄い傾向があるが、まずは検査を受けてみることが重要」と指摘。男性が治療を行うことで自然妊娠に至る事例も多いとし、男性不妊外来の積極的な受診を呼びかけた。

 45歳以上の男性は、25歳未満と比べて自然流産の確率が2倍になるとも説明。加齢で体外受精などの成功率が下がる可能性があるとして「女性に限らず、男性も35歳未満から治療を始めたほうがいい」とアドバイスし、妊娠・出産後に2人目を妊娠できない「続発性不妊」の男性のうち約8割は、精索静脈瘤(りゅう)という病気があることも紹介した。

© 株式会社下野新聞社