米モンデリーズがロシア事業再編、株主から撤退要求や不買運動も

Jessica DiNapoli

[ニューヨーク 16日 ロイター] - ビスケット菓子の「オレオ」で知られる米モンデリーズ・インターナショナルが、欧州部門再編の一環としてロシアに新たなゼネラルマネジャーを起用したことが、幹部の従業員宛てメモをロイターが確認して分かった。

ロシアのウクライナ侵攻後、モンデリーズはロシア事業の縮小を打ち出したが、3カ所の工場を稼働させ、製品販売を続けている。

モンデリーズは、同社が提供しているのは市民への生活品に過ぎず、事業を停止すれば戦争への発言権などない多くの家庭への食品供給を断つことになると主張している。

一方、株主やアクティビスト(物言う投資家)らはモンデリーズにロシアからの全面撤退を要求。昨年にはウクライナ側が同社をロシアに手を貸す企業の一つと名指すると、北欧諸国では不買運動も広がった。

こうした中でモンデリーズの欧州部門バイスプレジデント、ビンス・グルーバー氏は従業員宛てのメモで、ロシア事業を統括するゼネラルマネジャーとして現地の人物を就任させ、独立採算組織として運営を委ねる方針を明らかにした。

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