警察庁長官が輪島視察 朝市通り確認、署員ら激励

朝市通りを視察する警察庁の露木長官(中央)=20日午後0時45分、輪島市河井町

 警察庁の露木康浩長官は20日、輪島市を訪れ、能登半島地震の被災地で防犯活動などに取り組む輪島署員らを激励した。大規模火災で大半が焼失した朝市通りも視察。空き巣や避難所での置引といった震災に便乗した犯罪抑止のために設置された防犯カメラも確認した。

 輪島署では小坂裕署長が庁舎の敷地で地盤沈下や隆起が起きたことなどを説明した。2007年の地震の際に作られた「がんばろう!輪島」と書かれた懸垂幕が署の倉庫から見つかり、今回あらためて庁舎に掲げたことも紹介した。露木長官は断水の状況や署員の生活について尋ねた。

 警察庁によると、石川県警では地震により6警察署や9交番、65駐在所などで断水や停電、庁舎の損傷が確認された。65人が勤務する輪島署も被災する中、最前線で救助や地域の防犯活動に当たってきた。

 県内では震災に便乗した犯罪が14日午後5時までに47件確認されており、抑止のため18日現在で6市6町に防犯カメラ計約660台を設置している。

 露木長官は19日に石川入り。21日に帰京する。

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