インドのインフレ期待は今後安定、低下する可能性=中銀月報

Swati Bhat Siddhi Nayak

[ムンバイ 20日 ロイター] - インド準備銀行(中央銀行)は20日公表した2月月報で、インドのインフレ期待は今後安定し低下に転じる可能性があるが、穀物など農産物が原因で物価上昇圧力が新たに強まることも排除できないと指摘した。

1月の消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率は5.10%と、3カ月ぶりの低い伸びだった。

月報は、全体的なインフレ動向は良い方向に転じており、企業が需要の回復を見越して拡大戦略を計画するのに安定した環境を提供していると指摘。

「コアインフレ率は2019年10月以来の低水準にあり、非食品の卸売価格はデフレが続いている。これは、投入コストの見通しと製造企業の販売価格にとって好ましい動きだ」とした。来年度に向けて農業面でも状況が好転しつつあるとした。

24年に世界経済が予想を上回る成長を遂げる可能性は、ここ数カ月で明るさを増しており、リスクはほぼ均衡していると分析。「指標を見る限り、インド経済は23─24年前半に見られた勢いを維持している。企業の新たな設備投資が成長を押し上げる可能性がある」とした。

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