困難生きる男女の愛を表現 24、25日に遠野物語ファンタジー

本番を前に、稽古に熱が入る出演者

 遠野市民の創作舞台、第49回遠野物語ファンタジー「卯子酉(うねどり)の淵」(制作委主催)は24、25の両日、同市新町の市民センターで上演される。市内に実在する神社を舞台に、結婚を願う男女を通じて人と人との縁を描き、さながら「遠野版ロミオとジュリエット」だ。

 遠野物語拾遺(しゅうい)35話を基に綾織小事務職員の萩野友理恵さん(28)=遠野町=が原作を手がけた。結婚を願い、縁結びで知られる下組町の卯子酉神社に足しげく通う男女に降りかかる困難を通じ、つながりや絆の大切さを表現する。

 女性のミツを演じるのは会社員鈴木由佳理さん(27)=松崎町=だ。小学3年から参加し、かつて小学校の同級生や母が射止めた主演を17回目で初めて務める。「感情が表れ、泣いて、葛藤し、多くの人と関わる役。ミツの複雑な心境や決意を表せられたらいい」と力を込める。

 【公演日程】24日午後6時半、25日午前10時半、午後2時半の3回公演。遠野市新町1の10の市民センターで。チケットは一般1300円(当日1500円)、高校生以下無料。とぴあや市民センターなどで販売。問い合わせは市教育文化振興財団(0198.62.6191)へ。

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