輪島・西脇町で仮設完成 母介護の男性「助かる」

完成した仮設住宅の前で、避難生活を振り返る東さん=21日午前11時50分、輪島市西脇町

  ●市内2カ所目30戸 

 輪島市西脇町の農村ふれあい広場で整備が進められていた仮設住宅30戸が21日、完成した。認知症の母親と避難生活を続けてきた入居予定者は、母親が避難所のトイレを汚すことがあったとし「プライベート空間ができるのは安心。私のストレスも緩和され、助かる」と話した。

 西脇町の仮設住宅は市内2カ所目。プレハブタイプで、窓は二重サッシとなっており、バルコニーも備える。24日から入居できる。

 同市市ノ瀬町の会社員東充さん(64)は、自宅に土砂と倒木が押し寄せ、認知症の86歳の母親と2人で河原田公民館に身を寄せた。夜中の母親のトイレに付き添ってきたが、起きられず汚すこともあり、他の避難者に申し訳なかったという。

 東さんは24日からの入居が決まり「大変ありがたい」と感謝した。2月に入り週1回のデイサービスも再開され、「先の見えない生活はものすごいストレスだったが、次につながる」とほっとした表情で話した。

© 株式会社北國新聞社