「青森新時代実現へ努力」宮下知事が県政方針説明/県議会開会

議案の提案理由を説明する宮下知事=22日、県議会本会議場

 定例青森県議会が22日、開会した。会期は3月22日までの30日間で、宮下宗一郎知事が初めて編成した年間予算である2024年度一般会計当初予算案など62議案を審議する。本会議場で宮下知事は県政運営の基本方針を説明し「県民が未来に希望を持てるよう、青森新時代の実現に向けて誠心誠意努力していく」と述べた。

 宮下知事は同予算案に関し、県基本計画「『青森新時代』への架け橋」で定めた七つの政策テーマに沿って、戦略的に各種施策を展開すると説明。最多の予算額を計上した「しごと」分野について「最も大切なのは県民の所得向上。多様な仕事と安定した収入があれば、若い世代が夢や希望を持って進むべき道を選ぶことができる」とし、県内企業の「稼ぐ力」向上などに取り組むとした。

 24年度一般会計予算案の総額は7022億円。23年度当初を362億円(4.9%)下回るが、新型コロナウイルス関連経費を除いた比較では136億円(2.0%)増で、実質的なプラス予算となる。

 議案では、4月に県庁の組織を改編し、八つの部を新設するための部等設置条例改正案も提出。人事案件は、前任者の残任期間が3月で満了となる風張知子県教育長(67)の再任のほか、県教育委員会委員に中野博之(ひろし)氏(63)、県監査委員に三浦朋子氏(64)を選任することに同意を求める。

 一般質問は3月1、4~7日の5日間で、19議員が登壇する。県が24年度当初予算案で重視した子ども・子育て支援、トラック運転手の残業規制強化で物流の停滞が懸念される「2024年問題」への対応などについて議論が交わされる見通し。

© 株式会社東奥日報社