米軍輸送機も参加、喜界島で陸自空挺団が3月4~8日に大規模降下訓練

(資料写真)航空自衛隊の輸送機C2から空挺降下する陸上自衛隊第1空挺団

 陸上自衛隊は22日、鹿児島県の喜界島で3月4~8日、日米の航空機を使った大規模降下訓練を行うと発表した。陸自隊員約300人がサトウキビ畑に降下するのが主な内容。「生地(せいち)」と呼ばれる訓練場以外での訓練は異例とされたが、近年県内離島で相次いでいる。

 4、5日は陸自輸送ヘリコプターCH47の1機による自由降下。島沖合の高度約1200~1800メートル付近から約15人がパラシュートで約10キロ滑空し、島北部のキビ畑に降りる。ヘリは小野津海岸グラウンドで離着陸する。2日間で計4回、延べ60人が降下する。

 6日は米空軍輸送機C130を5~7機使った空挺(くうてい)降下をする。上空約300メートルから小型パラシュートを着けた陸自隊員約300人が断続的に降りる。7日は予備日。米軍機は横田基地(東京)から参加、部隊の降下後は嘉手納基地(沖縄)へ向かう。8日は喜界島通信所と小野津小学校跡で戦闘訓練などもある。

 同時期の日米共同「アイアン・フィスト」とは別で、陸自第1空挺団の訓練に米軍が輸送支援する。塩田康一県知事は安心・安全の確保などを求める要請書を陸上総隊司令官宛てに出した。生地での降下訓練は2023年3月に喜界島で、同11月に徳之島でいずれも日米共同で行われた。

(資料写真)自衛隊の輸送機内で降下の合図を待つ隊員

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