52歳、総合格闘技「パンクラス」に初参戦 道場「パラエストラ八戸」西塚代表

都内で25日に開かれるパンクラスの試合に向け闘志を燃やす(右から)西塚代表、山田選手、上野選手

 青森県八戸市の格闘技道場「パラエストラ八戸」の西塚丈人代表(52)が、25日に東京で開かれるプロの総合格闘技団体「パンクラス」の試合に初参戦する。昨年11月、五所川原市で開かれた総合格闘技(MMA)の試合に約8年ぶりに出場、34歳のボクサーを撃破。プロの舞台でも「若手選手の刺激になりたい」と必勝を誓う。同じ試合では同道場で練習する山田浩平選手(27)=ハイブリッドレスリング八戸=のプロデビューも決まり、同道場から3、4人目のプロ格闘家が誕生する。

 ブラジリアン柔術、フルコンタクト空手などの経験がある西塚代表は、2013年、42歳の時にアマチュア大会でMMAデビュー。16年までに2勝1分け3敗の戦績を残した。同年以降は初心者やキッズ、ミドルエージの格闘技の指導に当たってきたが、昨年6月、MMAの大会「GFG(グローバル・ファイティングスポーツ・ゲーム)」の実行委員会(五所川原市)から出場オファーを受けた。

 「道場からパンクラスに参戦しているプロ選手が勝ち星に恵まれない中、自分が勝って道場を活気づけたい」と快諾。年齢的な面で周囲から心配の声も上がったというが、「勝つための戦い方」を徹底して研究した。迎えた11月のGFG本番。フライ級(56.7キロ以下)5分2ラウンド制の試合で、1ラウンド1分27秒、関節技のアームロックで完勝。「怖さはなく、体が自然に動いた」という。

 25日、東京・品川インターシティホールで開かれる「PANCRASE BLOOD.2」で、西塚代表の相手は19歳のボンサイ柔術所属選手と決まった。「年下でも油断しない。勝ちにいく」ときっぱり。「今は心身ともにコンディションが良く(デビューした)42歳の自分より強いと思う。自分を見て、道場に来れば強くなれるんだと若い選手が思ってくれたらうれしい」と笑顔で話した。

 このほか山田選手はフェザー級(65.8キロ以下)の新人王トーナメント1回戦でデビュー戦を迎え、バンタム級(61.2キロ以下)のワンマッチでは上野惇平選手(32)=ハイブリッドレスリング八戸=が一昨年5月以来の白星を狙う。

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