FRB理事発言で利下げ時期後ずれ、GSは5月予想取り下げ

[23日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事が22日に利下げを急がない姿勢を示したことで、6月以前の利下げはないとの見方が強まった。7月に後ずれするとの見方が多少高まったが確率はなお低い。

ウォラー理事は22日、最近のインフレ指標が物価安定に向けた進展の停滞を示すものか見極めるため、少なくともあと2カ月程度は利下げを先送りすべきとの見方を示した。

トレーダーは現在、FRBが現行5.25─5.5%の政策金利を年末までに4.5─4.75%に下げると予想。0.25%ポイントの利下げを3回実施する可能性を織り込んでいる。

ゴールドマン・サックス(GS)のアナリストはノートで、5月の利下げはもはや予想していないとし、年内に0.25%幅で4回の利下げを予想した。

「5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)まで2カ月強で、その間に出るインフレデータは2回しかない。ウォーラー理事の発言は、早ければ5月にも利下げというわれわれの予想はあり得ないことを示唆する」とした。新たな予想では、最終到達水準は3.25─3.5%のままで、来年の追加利下げを見込むとした。

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