オールスターブレイク期間の2月19日(日本時間20日)、マイク・コンリーがミネソタ・ティンバーウルブズと2年2100万ドル(約31億5000万円)の延長契約に合意したことが明らかとなった。
36歳のコンリーは、堅実なプレーメーキングと高精度のシュート力に定評があるNBAキャリア17年目の司令塔。今夏のFA(フリーエージェント)戦線で注目のポイントガードの1人だったが、ウルブズは頼れるベテランをキープすることに成功した。
今季は出場50試合、平均28.9分のプレータイムで10.6点、2.9リバウンド、6.4アシスト、1.02スティールに3ポイント成功率44.2%(平均2.3本成功)をマークしており、アシスト/ターンオーバー比率6.08はリーグ2位と、抜群の安定感を誇っている。
22日、コンリーは米スポーツ専門メディア『The Athletic』に次のようなコメントを残している。
「この組織は正しい方向へと向かっている。優れた人間が引っ張っていて、素晴らしい意志を持つ人々が数年にわたって競い合えるチームを構築しようとしているんだ。ファンのみんなには楽しんでもらいたい」
ウルブズは2022年5月、デンバー・ナゲッツをプレーオフ常連チームへと引き上げたティム・コネリーがフロントに就任。大型トレードで守護神のルディ・ゴベア、FAでカイル・アンダーソンを加え、昨年2月の3チーム間トレードでコンリーを獲得。今年2月にはコンリーのバックアップにモンテ・モリスをトレードで補強するなど戦力増強を図ってきた。
今年のオールスターに揃って選出されたアンソニー・エドワーズとカール・アンソニー・タウンズに、ゴベア、コンリー、ジェイデン・マクダニエルズという先発陣を擁し、ベンチにはナズ・リードやアンダーソン、モリス、ニキール・アレキサンダー・ウォーカーらが控える上質なロスターを形成。
チームは現在ウエスタン・カンファレンス首位の39勝16敗(勝率70.9%)。これは2003-04シーズンの58勝24敗(同70.7%)をわずかに上回るフランチャイズ史上最高ペースで、ディフェンシブ・レーティングはリーグベストの108.2を記録している。
プレーオフでは2年連続で1回戦敗退に終わっているとはいえ、今季は上位シードで臨むことができる見込みで、期待は高まるばかり。さらにコンリーと延長契約を結んだことで、上記の先発陣を少なくとも来季まで契約下に置くことに成功。ゴベアがプレーヤーオプションを破棄すれば、2年後の2025-26シーズンまでコアをキープして優勝を目指すことができる。
23日からスタートするレギュラーシーズン後半戦でも白星を先行させ、ウエスト首位のままプレーオフへ突入できるか。司令塔としてチームを束ねるコンリーのプレーにも注目だ。
文●秋山裕之(フリーライター)