【シンガポール】世界最大の海水炭素除去施設、西部に設置へ[建設]

シンガポールの西部トゥアスに設置予定の海水炭素除去プラントの完成予想図(エクアティック提要)

米国のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のカーボンマネジメント研究所(ICM)と同校発の気候テック(温室効果ガスの排出量削減や地球温暖化対策に用いるテクノロジー)企業エクアティック(Equatic)は、海水から二酸化炭素(CO2)を除去する本格的な試験プラントをシンガポールの西部に設置する。同様のプラントとしては世界最大規模となる。

「エクアティック1」と呼ぶプラントを西部トゥアスで2期に分けて設置する。1期目は年内に完了し、1日当たり1トンのCO2を回収する。2期目は2025年前半に終え、CO2の回収能力を同10トンに引き上げる。

投資額は2,000万Sドル(約22億4,000万円)。シンガポールの水道庁に当たるPUB、首相府直轄の国家研究財団(NRF)の支援を受ける。

カーボンマネジメント研究所とエクアティックは23年に、シンガポールとロサンゼルスで試験プラントを運用した。CO2の回収能力は1日0.1トンだった。試験結果が良好なため、本格的なプラントを設置することにした。

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