渡良瀬遊水地に新たなペア誕生 コウノトリ営巣 栃木市内初のひな誕生に期待

巣塔に営巣した2羽のコウノトリ

 【栃木】藤岡町内野の渡良瀬遊水地北エントランス付近にある人工巣塔にコウノトリのペアが営巣している。市渡良瀬遊水地課によると、コウノトリは雄の「りょう」と雌の「淡夢(あむ)」。コウノトリの繁殖期は今の時季とされ、市内で初となるひなの誕生が期待されている。

 人工巣塔は2022年2月に設置された。同年春には雄の「カズ」と個体識別のために装着される足輪のない1羽が営巣したが繁殖には至らず、昨年もカズが巣を作ったものの定着しなかった。一方、小山市下生井の人工巣塔では昨年まで4年連続でひなが誕生している。

 今年の2羽の営巣は同課職員が3月4日に確認した。近くのヨシ原で並んで餌を食べたり巣の素材を巣塔に運んだりする様子が見られる。同課の担当者は「今週もそろって巣塔にいる姿が見られた。市としてもひなの誕生を期待している」と話している。

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