春日野部屋栃木後援会、来月旗揚げ、「本県出身横綱を」 宇都宮で発会式、親方や所属力士も

栃木山の写真を掲げ、後援会への参加を呼びかける中野さん

 【宇都宮】大正期に活躍した大相撲の横綱で、本県出身の栃木山が創設した春日野部屋(東京都墨田区)を応援する「春日野部屋栃木後援会」が6月2日、発足する。本県出身の同部屋所属力士を増やそうと、14年前に解散した同名の後援会名を継承し、県内の相撲ファンが力を合わせる。板橋弘志(いたばしひろし)後援会長は「本県出身力士が横綱を目指す姿を応援したい」と意気込む。2日は市内で発会式が予定され、来県する春日野親方や所属力士を激励する。

 栃木山は現栃木市出身の力士で、第27代横綱として活躍。引退後に年寄の8代春日野を襲名し、同部屋を創設した。所属力士のしこ名に郷土の「栃」の字を与えており、その流れはジョージア出身の栃ノ心(2023年引退)をはじめ、今も続いている。だが現在、同部屋に本県出身力士はいない。

 後援会は19年に立ち上がった「春日野部屋力士を応援する会」を母体とし、同部屋の元力士ら県内関係者が立ち上げ、2010年に解散した旧・春日野部屋栃木後援会の名を受け継ぐ形で旗揚げする。

 今後、後援会では会員らによる大相撲観戦や同部屋の稽古見学、所属力士を招いての県内交流会などを企画したい考え。泣き相撲大会など相撲に関わる催しも行うことで、県内の相撲熱を高め、本県出身力士の誕生につなげていく。会員は県内在住者と出身者が対象で入会金5千円、年会費2万円。

 発会式は6月2日午後5時半から大通り2丁目のホテルニューイタヤで行う。春日野親方や元栃煌山をはじめ、栃大海ら所属力士も駆け付けて相撲甚句を披露したり、記念撮影に応じたりして交流する予定。参加費は大人1万5千円。

 後援会の中野嘉兵衛(なかのかへえ)事務局長は「昔は春日野部屋に本県出身力士がたくさんいた。再び部屋とのつながりを強めることで、有望な子どもたちを送り出すこともできる。若い人でも誰でも相撲文化に触れられる後援活動をしていきたい」と話している。

 (問)後援会事務局の中野嘉兵衛商店028.633.3675。

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