【今週の労務書】『スタートアップのための法務・税務・労務パーフェクトガイド 知財戦略からIPO準備まで』

上場までの留意点示す

本書は、社会保険労務士や弁護士など7人の専門家が執筆したもの。新規事業の立上げからIPO(新規公開株式)までに必要となる労務管理のポイントを紹介している。

IPO達成のためには、証券会社から社内体制に関する厳しい審査を受ける必要がある。労務管理体制で注意すべきポイントとして、管理監督者の該当性の有無を挙げた。管理監督者として認められるハードルは非常に高いと指摘。管理職を安易に管理監督者扱いした結果、後から管理監督者性を否定され、残業代をまとめて請求されるトラブルが頻発しているとした。

審査で違法な状態と判断されないため、管理職には固定残業制度などを活用し、適正に賃金を支払うよう勧めている。

(安藤 健一など 著、花乱社 刊、税込2860円、TEL:092-781-7550)

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