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任期満了に伴い6月2日告示、同9日投開票で行われる鹿沼市長選の立候補予定者2氏による公開討論会が25日、栃木県鹿沼市のかぬまケーブルテレビホールで開かれた。いずれも無所属新人で、県議の松井正一(まついしょういち)氏(58)と、元県議で歯科医師小林幹夫(こばやしみきお)氏(70)=自民、公明推薦=が「現市政への評価」「財政」「人口減少」の3テーマを柱に意見を戦わせた。
鹿沼青年会議所が主催。約120人が傍聴した。リンカーン・フォーラムの小池秀明(こいけひであき)事務局長(49)がコーディネーターを務めた。
まず佐藤信(さとうしん)市長の市政への評価について小林氏は「路線は変えなければならない。問題は山積しているが、手法を変えれば良くなる」。松井氏は「(佐藤市政が)健全財政を基本としメリハリのある投資を行った。進化発展させる」と訴えた。
財政政策について松井氏は「財政健全化を踏まえつつ、喫緊の課題を優先し必要な未来への投資を積極的に行う」、小林氏は「健全財政よりも前にやるべきことがある。災害に強い都市基盤づくりや、中核病院の機能強化支援をする」と述べた。
中でも争点になっている学校給食費無償化の財源について、小林氏は「当初予算総額の1%を節約すればできる」、松井氏は「予算の使い道には限界がある。国に交付金の実現をお願いしたい」と主張した。
人口減少対策として、松井氏は市が既に行う「出産・子育て応援給付金」の倍増、小林氏は市主体の結婚支援の推進などを掲げた。
あらかじめ寄せられた市民からの質問にも答え、小林氏は3Dで鹿沼秋祭りを体感できる「屋台会館」の整備、松井氏は市内の行政、金融、産業関係者による「鹿沼版『経済財政諮問会議』」の創設などの施策を挙げた。
討論会の様子は28日~6月3日の毎日午前10時から鹿沼ケーブルテレビで放送するほか、動画配信サービス「ミルシカ」で同8日まで配信される。