書かない窓口、マイナ保険証の救急活用…河野デジタル相が都城市のDX視察 「挑戦する姿勢」を評価

都城市役所の「書かない窓口」で説明を受ける河野太郎デジタル相(右から2人目)=26日、都城市姫城

 河野太郎デジタル相が26日、デジタルトランスフォーメーション(DX)で先進的な取り組みを進める都城市を視察した。河野大臣は、池田宜永市長のリーダーシップに基づく各種市民サービスのデジタル化を評価し「挑戦する環境をつくってくれているのがうれしい。都城でできたことはテスト済みなので、全国へ横展開が期待できる」と述べた。

 市は国のDXシステムを活用し、一つの窓口で転出入や各種証明書申請など計176の手続きを完結できる「書かないワンストップ窓口」の運用を2月に始めている。職員は成果について、受け付け作業を平準化するメニュー表の作成や、入力、審査へと至る事務配置の見直しで、異動期の待ち時間を1時間短縮して最大2時間に減らしたと説明した。

 北消防署は全国に先駆け、23日からマイナンバーカードに健康保険証をひも付けた「マイナ保険証」を活用し、救急搬送時に受診歴や薬の処方歴を取得する実証事業を進めている。署員は、26日までの3日間で、出動件数の26%で閲覧できたと報告した。河野大臣は「出動件数に対する閲覧数の割合が前回(2022年度実証実験)に比べ、大変高くなっていることに勇気づけられた」と述べた。

池田宜永市長からデジタル化の取り組みを聞く河野太郎デジタル相(左から3人目)=26日、都城市役所

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