那須町伝統の火祭り「御神火祭(ごじんかさい)」が26日、同町湯本の史跡「殺生石」で行われた。地域住民や観光客らが夜空に立ち上る炎を見守りながら、無病息災と豊作を祈念した。
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午後7時過ぎ、九尾の狐(きつね)伝説にちなみ、キツネの面と白装束をまとった約100人がたいまつを手に那須温泉神社(なすゆぜんじんじゃ)を出発。殺生石園地を練り歩き、同地内に設置された約5メートルのやぐらの前に移動。平山幸宏(ひらやまゆきひろ)町長が御神火に火をともしたのに続き、行列の参加者が次々にたいまつを投げ入れた。炎を背に郷土芸能「白面金毛九尾狐太鼓」も披露され、辺りは幻想的な空気に包まれた。
初めて行列に参加した大田原市北金丸1丁目、学生の伊福凜(いふくりん)さん(24)は「チラシを見て興味が湧いて参加したが、火の勢いがすごくて圧倒された」と話し、同所、同五十嵐千恵(いがらしちえ)さん(24)は「大きな火を間近で見ることがなかったので、いい経験になった」と話した。