“さくら市”の由来「早乙女の桜並木」伐採木で多機能ペン 三菱鉛筆製、道の駅で限定販売へ

伐採木をグリップに使った「早乙女の桜並木」の多機能ペン

 【さくら】花塚隆志(はなつかたかし)市長は27日の定例記者会見で、「早乙女の桜並木」の伐採木を使った三菱鉛筆製の市オリジナル多機能ペンを作成したと発表した。インクの芯を入れ替えて長く使えるペンの部材にすることで、記憶を受け継いでもらいたい考え。6月1日から道の駅きつれがわで数量限定販売する。

 早乙女の桜並木は1925(大正14)年、地元青年団が県道沿いに100本のソメイヨシノを植えたのが始まりで、市名の由来にもなった。現在は老木化と県道拡幅工事のため、全ての桜の木を伐採。新たな桜並木として再生する中で“初代”も保管し、記念品にして残している。

 今回もその一環で、1本でボールペン4色とシャープペンを切り替えられる同社の多機能ペンの特注品を作成。桜のイラストをあしらい、グリップに伐採木を使った。黒とライトピンクがあり、それぞれ400本と350本限定。化粧箱入りで1本3300円。6月1日に同道の駅で販売を始め、市のふるさと納税返礼品への追加も予定する。

 花塚市長は「子どもたちが大人になっても使える素晴らしいペン」と太鼓判を押し、三菱鉛筆東京販売の大橋謙二(おおはしけんじ)会長は「自然木なので、長く使うほど風合いが出る」と特徴を話した。

完成したオリジナルペンを紹介する花塚市長(左)と大橋会長

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