強気の配球、長打持ち味 エイジェック生井捕手、初の日本代表入り 7月の女子W杯へ期待

代表での活躍を誓う生井=小山ベースボールビレッジ

 7月にカナダで開幕する「第9回WBSC女子野球ワールドカップ(W杯)ファイナルステージ」で大会7連覇を目指す日本代表に、宇都宮市出身でエイジェックの生井美桜(なまいみさき)捕手(22)=161センチ、右投げ右打ち=が初選出された。4月の選考合宿で持ち味の長打力と強気のリードが評価された。「目標にしていたのでうれしい。プレーでの貢献だけでなく、野球への考え方などを吸収してエイジェックに還元したい」と声を弾ませる。

 作新学院高3年だった2019年は主将として同校初の全国選手権優勝に貢献。さらに同年はU18日本代表としてアジアカップ連覇の原動力にもなった。平成国際大を経て今春、エイジェックに加入。4番を任されるなど主軸として存在感を放ち続けている。

 日本代表は昨年9月に行われたW杯グループステージ出場者に加え、4月の選考合宿で選出された計20人が名を連ねている。合宿で行われた練習試合で生井はファーストストライクを積極的に狙い、二塁打2本を含む3本の適時打をマーク。捕手の守備でも内角を効果的に使った「攻めの配球」、エイジェックで力を入れているという、ボールを後逸させないブロッキングで代表の中島梨紗(なかしまりさ)監督ら首脳陣へのアピールに成功した。

 代表選手の多くが生井よりも年長者で、3人の捕手の中でも生井が最年少。「少しずつ信頼を勝ち取り、受け身にならず積極的にリードしたい」と物怖じする様子はない。「ほぼ全員が初対戦の相手。勇気を出し、失敗を恐れずにファーストストライクを狙う」と打撃面での貢献も誓う。

 エイジェックの小林茂生(こばやししげお)監督は「明るい性格は代表でもかわいがられるだろう。よそ行きではなく、普段通りに自信を持ってプレーしてほしい」と大舞台での活躍に期待を寄せる。

 大会には日本のほか台湾とベネズエラ、米国、メキシコ、カナダの6カ国が出場。総当たりのリーグ戦が行われ、上位2チームが8月3日(日本時間4日)に行われる決勝へ進む。

代表での活躍を誓う生井=小山ベースボールビレッジ

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