「同僚を落胆させた」エース古橋亨梧に危機。ライバルFWとレギュラー入れ替えを現地主張。本人は競争を歓迎「彼に残ってほしい」

セルティックの古橋亨梧にとって、2023-24シーズンは過去2シーズンのようにはいかなかった。アンジェ・ポステコグルー前監督が去り、ブレンダン・ロジャーズ監督になって、プレースタイルの変化に影響されたとの見方は少なくない。

シーズン最終戦となったスコティッシュカップ決勝でも、古橋はネットを揺らせないまま途中交代。そして代わったアダム・アイダが決勝点をあげ、セルティックを国内2冠に導いた。限られた出場機会で結果を出したアイダを完全移籍で買い取るべきとの声は高まるばかりだ。

『FootballFanCast』は5月28日、「アイダを残すことができれば、セルティックは来季、キョウゴ以上の前線の選択肢を得られる」と報じた。

同メディアは「キョウゴが得点をあげていることは変わらないが、ゴール前での効率は十分ではない。あまりに頻繁に無駄にしてチームメイトを落胆させてきた」と、古橋のスタッツに不満なようだ。

「得点期待値よりゴールが4点以上下回っており、これはチーム最多の数字だ。『ビッグチャンス逸失』は24回で、チャンスを生かせていないことを示している。ゴール以外でも、ボールタッチは平均16.9回、パス成功は5.6本(成功率67%)と多くをもたらしておらず、ビルドアップにあまり絡んでおらず、タッチ数が少なくて、ビッグチャンスを逃している」

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一方で、アイルランド代表FWについては「1得点に要したのが平均76分で、179分のキョウゴより103分少ない」と賛辞を寄せている。

「空中戦のデュエルも勝率64%、フィジカルと高さで相手DFを空中戦で支配できる。プレッシャーがある中でチームが素晴らしい出しどころとして活用できる。1試合平均で出場時間が25分少ないにもかかわらず、タッチ数(17.9)とパス本数(7.1)はキョウゴよりも多い」

FootballFanCastは「アイダのほうがビルドアップに絡み、9番としてチームに基準点をもたらせるということだ」と締めくくった。

「よって、今季に基づくなら、アイダはロジャーズにとってCFとしてより良いオプションであり、もっと頻繁かつ効率的に得点をあげ、より素晴らしいフィジカルの存在感をもたらすなど、全般的に保持時により多くを出せるということだ」

アイダの買い取りは古橋にとってライバルとの競争激化につながる。だが、本人はむしろその状況を望んでいると話した。スコットランド複数メディアによると、古橋はアイダについて「とても良い仕事をしている。ストライカーとして、同僚として、彼のことはとてもうれしい」と述べている。

「みんな彼が残ることを望んでいると思う。でも最終的に決めるのは彼だ。でも、僕らは彼に残ってほしいと望んでいるよ」

セルティックのサポーターにも愛された古橋の人柄は周知のとおり。チームとアイダにとっての最善を願っていることだろう。たとえ自身の立場が危うくなったとしても、古橋はそのプレッシャーに打ち勝つ努力を惜しまないはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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