鉱工業生産速報4月は0.1%低下、航空機部品など響き2カ月ぶり減

Yoshifumi Takemoto

[東京 31日 ロイター] - 経済産業省が31日発表した4月鉱工業生産指数速報は前月比0.1%低下し、2カ月ぶりにマイナスに転じた。半導体製造装置などが増えた一方、航空機部品などの減産で相殺された。 ロイターの事前予測調査では同0.9%上昇と予想されており、これを下回った。基調判断は「一進一退ながら弱含み」との従来表現を据え置いた。

4月の生産を押し下げたのは、航空機用発動機部品など輸送機械(自動車除く)、一般用蒸気タービンといった汎用・業務用機械など。経産省は、大手航空機メーカーで1月に発生した事故の影響が出ているとみている。1─3月に海外の官公需向けに好調だったレーダ装置など、電気・情報通信機械も減産に転じた。

半導体製造装置など生産用機械や、橋梁など金属製品は押し上げに寄与した。半導体製造装置は、台湾向けが好調。橋梁は、高速道路向け中心に取引が集中したという。

企業の生産計画に基づく予測指数は5月が前月比6.9%上昇、6月が同5.6%低下。上振れ傾向を補正した試算値は、5月が同2.3%上昇となっている。

自動車工業で停止していた一部生産ライン再稼働の影響などが、5月には反映されると見通し。

*経産省の発表資料は以下のURLでご覧ください。

http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/index.html

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