県内カメムシ大量発生! 果樹影響、強まる危機

紅まどんなの葉に止まったカメムシ=24日午前、伊予市双海町串

 果樹に被害を及ぼすカメムシが今年、愛媛県内でも大量発生し、すでにビワやモモ、かんきつの花などに影響が出ている。県病害虫防除所によると、今年、落ち葉の下で越冬したチャバネアオカメムシは過去10年で最多の2平方メートルあたり3.88匹(平年は0.97匹)。7月にかけて南予を中心に多発すると予想されており、同防除所は病害虫発生予察注意報を出し、対策を呼びかけている。

 家庭でも洗濯物に止まったり、夜間に家の外灯などに集まってきたりすることがある。愛媛大農学部環境昆虫学研究室の吉冨博之教授は白い壁や蛍光灯に集まりやすいとし、虫が集まりにくい発光ダイオード(LED)電球の活用なども一定の効果があるとする。洗濯物に止まった1、2匹であれば、「脚の付け根にある臭腺を刺激しないよう、そっと指にとまらせ移動させるか、薄い紙などに乗せて放ってやるといい」と話した。

カメムシに果汁を吸われ、へこみや変色がみられるビワの実=24日午前、伊予市双海町串
カメムシが大量についた防風ネットの中で、紅まどんなの木を心配そうに見つめるふたみファームの橋本勲社長=24日午前、伊予市双海町串

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