朝ごはんをしっかり食べる「空腹リセットダイエット」とは?覚えておきたい6つのポイント

以前と変わらない生活をしていても、体重が増える、腰回りが大きくなる、洋服が着れなくなる……。かといってツラいダイエットはしたくない。そんなマチュア世代におすすめしたいのが、朝食をしっかり食べる「10時間空腹リセットダイエット」です。理学博士で管理栄養士、自ら17kgの減量経験がある古谷彰子さんに、お話を伺いました。

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やせる秘訣は朝食にあり! 食べてやせるから老けない、リバンドしない

マチュア世代になると代謝が落ちてきます。だから「食事の量を減らしても、なかなかやせない」どころか、「そんなに食べていないのに、あちこちに余分なお肉がついてくる」「お気に入りだった服がキツくなって着られない」。そんな悲しい現実に直面している人も少なくないのでは?

だからといって、極端な食事制限など無理なダイエットをすると肌がカサつく・荒れる、シワが増える、髪のツヤが失われるなどして、老け見えする心配が! また「食べない」という我慢は長続きしないので、必ずリバウンドしてしまいます。

そんなマチュア世代にこそ、試してほしい健康的なダイエット法をご紹介します。それはズバリ、朝食をしっかり食べるダイエット(「10時間空腹リセットダイエット」)。まずそのポイントを頭に入れておきましょう。

朝食をしっかり食べるダイエット、覚えておきたい6つのポイント

① 朝食4(3)、昼食(3)、夕食(3)の割合が目安

1日に食べていたトータルの量を減らす必要はありません。太りやすい人は夕食をしっかり食べているので、その夕食分を朝食で食べるようにしましょう。ただ、朝4の割合にするのはかなり大変なので、朝昼夕、同量を食べることを目標にしていただくといいですね。

② 体重を減らしたいなら、より朝食に比重をかけるとよい

食事後の代謝量は昼、夜よりも朝食をとったあとに高くなります。ですから「体重を減らしたい」「やせたい」なら、朝食をよりしっかり、夕食をごく軽めにとイメージするとよいでしょう。夕食のひと皿を朝食に回すなどのひと工夫をしてみるといいですね。

③ 朝食は、前日の夕食から10~12時間あける

ふだん朝食を午前7~8時に食べる人なら、昼食を12時~14時、夕食を19~20時ぐらいに食べます。そして夕食から翌日の朝食までの間、何も食べない空腹時間を10~12時間作りましょう。

「仕事の都合などで、どうしても夕食が9時過ぎなる」場合は、9時間、8時間しかあけられないですね。その場合、夕食を軽めにする、あるいは18時~19時ごろにおにぎり、フルーツグラノーラなど食物繊維が含まれる炭水化物を食べて、帰宅後に主菜と副菜(おかず)を食べる分食をするとよいでしょう。

『決まった時間に起きて食べるだけ 10時間空腹リセットダイエット』より
④ 朝食は起きてから、1~2時間以内に食べる

朝起きているのに、なかなか朝食を食べないと体内時計がうまくリセット(※次項:「朝食を食べると、なぜやせるの?」参照)されません。朝食は起床後1~2時間以内に食べましょう。

⑤ 朝食で炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質をバランスよく食べる

「食べる量を減らす必要はない」といっても、好きなものを好きなだけ食べていれば、太ります。炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質をバランスよく食べるようにしましょう。朝食は炭水化物1、たんぱく質1、野菜2の割合が理想的。昼食、夕食もこの比率を意識してください。

⑥ 主菜、副菜、主食を三角食べする

野菜⇒魚や卵、肉などのおかず⇒ごはんやパンなどの主食の順番で食べる、食べる順番ダイエットにトライしたことがある人もいるかもしれません。確かに、この食べ方をすると血糖値の急上昇は抑えられ、ダイエット効果も期待できます。でも、ごはんに合うおかずをごはんと一緒に食べられないのはちょっとツライですよね。

朝食など30分程度の短時間で食べなければいけないときは、主菜、副菜、主食を交互に少しずつ食べる三角食べで十分です。昼食、夕食もこの食べ方を意識してみてください。

朝食を食べると、なぜやせるの?

私たちの体の中には体内時計が備わっています。でも体内時計は24時間より少し長めになっているので、朝食を抜く生活を続けていると「体内時差ボケ」状態に! 「体内時差ボケ」は太りやすい体を招くモト。生活リズムと体内時計が1~2時間ずれるだけで、肥満リスクが1.2倍にもなるという研究報告もあるそうです。

「体内時計を整えるため、朝起きたら太陽の光を浴びましょう」とよく言われますよね。これは体内時計をリセットするのに、光刺激が有効だから。

光刺激よりも体内時計を整える効果が高いと言われているのが食事刺激です。

夕食から翌日の朝食までの間を空腹時間にし、朝食をとると「朝がきた!」と体が感じて、体内時計がリセットされる。このメカニズムを利用したのが、朝ごはんをしっかり食べる空腹リセットダイエットです。

食べる時間を意識する、バランスよく食べることで太りにくい体を作るので、健康的、かつ老けないダイエットができます。

では朝食に何を食べればいいのか?
具体的なメニューは次回以降でくわしく説明しましょう。

※2023年5月17日に配信した記事を再編集しています。


監修者
博士(理学)、管理栄養士 古谷彰子

ふるたに・あきこ●愛国学園短期大学 准教授。早稲田大学 規範科学総合研究所 ナノ・ライフ創新研究機構 招聘研究員。ChronoManage代表。(株)アスリートフードマイスター認定講師としても勤務。実習、イベント等で短期大学、学校給食へのレシピ提供や、フードスペシャリストとして食品開発業務の経験、各種雑誌へのコラム、献立提供、監修(日経ヘルス、クロワッサン等)など多方面で活動中。最大17㎏減量経験あり。

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