群響の移動音楽教室にスイス指揮者・バーメルトさん 小中学生に生演奏届ける 群馬・前橋市

 小中学生にクラシックの生演奏を届ける群馬交響楽団の移動音楽教室が30日、前橋市の昌賢学園まえばしホール(市民文化会館)で開かれ、来日中のスイスの指揮者、マティアス・バーメルトさん(81)がタクトを振った=写真

 同楽団の上野喜浩音楽主幹によると、同教室に外国人指揮者が登場することは「非常にまれ」。バーメルトさんは名古屋フィルハーモニー交響楽団や大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏会に出演するため来日したが、教室の趣旨に賛同し、スケジュールの合間を縫って参加したという。

 同日は、前橋東中の全校生徒約470人の前でブラームス「大学祝典序曲」など7演目を披露。バーメルトさんは無駄のない洗練された動きで、楽団を操った。池本結香さん(3年)は「後ろ姿が格好いい。演奏を盛り上げようという思いが伝わった」と絶賛した。

 同楽団は外国人演者の起用に力を入れている。今回の移動音楽教室は29~31日の3日間で、バーメルトさんは全日程に参加。上野音楽主幹は「教室は楽員にとっては日常。普段と違う人を招くことで発見につながれば」と話した。

© 株式会社上毛新聞社