【映画】6/21公開「ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ」

映画を観て泣きそうになったのは久しぶり、地域特派員のめりしゃんです。コメディ映画なのに。1970年のクリスマスホリディのできごと。アメリカ東部の冬の風景が美しく、当時のファッションがちょっと懐かしいです。ベルボトムのジーンズを履いてるなあ、なんて思って見てました。

ホールドオーバーとは残留組の意味

クリスマスホリディに、事情があって家庭に戻れない残留組。生徒、先生、学校のスタッフ。家族旅行を楽しみにしていたのに置いて行かれたアンガス(ドミニク・セッサ)。偏屈で頑固で嫌われ者で、残留組の生徒の監督を押し付けられた古代史の教師ハナム(ポール・ジアマッティ)。

出典:リビングふくおか・北九州Web

Seacia Pavao / © 2024 FOCUS FEATURES LLC.

夫を早くに亡くし、女手ひとつで育てた息子をベトナム戦争で亡くしたばかり、悲しみの癒えない料理長メアリー(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)。

それぞれの孤独を内に秘めて反発し合いながら少しずつお互いを理解していく過程が描かれています。

個性的?な3人の感情の絡み合いが

絶妙です。個性的というのでしょうか?反抗期なの?な、アンガスのまあ、憎たらしいこと。それも、家族恋しさゆえのことだったのかもしれませんが。

そして、ハナム先生はこれまたイヤなヤツぶりが全開です。アンガスVSハナム先生の戦闘開始!お楽しみください。結局のところ、このふたりはいろんなものを内に抱えた似たもの同士なんだなあと納得しました。悲しみをコメディでくるんでアイスクリームとウィスキーで味付けです。

料理長のメアリーは、アンガスVSハナム先生の間に入り、どちらにも時に厳しく、時に優しく接します。が、息子を失った悲しみをお酒で紛らわせていろいろやらかしてしまい、アンガスやハナム先生に助けられたりもします。

良質なヒューマンドラマで泣いてください

「こんな家庭的なクリスマスは初めてだ」

メアリーのおいしい料理とハナム先生の用意したちょっとみすぼらしいクリスマスツリーで、祝うクリスマスにアンガスが言った言葉です。こんな言葉をアンガスが言えるようになったのでした。

出典:リビングふくおか・北九州Web

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クリスマスホリディが終わったあと、3人の関係はどうなっているのでしょうね?

https://youtu.be/JAVbo22o0qs

監督は「サイドウェイ」のアレクサンダー・ペイン。サイドウェイ、わたしにとってはワインの教科書がわりでした。

主人公のアンガス(ドミニク・セッサ)はオーデションでこの役を勝ち取りデビュー。最初、ちょっとクセが強めな顔だなあと思って見ていたら、だんだん可愛く感じてきてしまったのでした。ご注目!不機嫌な顔ばかりを見せられますが、最高の笑顔の瞬間がありますよ。

そして、学園モノのもうひとつの楽しみ!(個人的にですが)若いその他大勢の生徒たちの中に将来メキメキと頭角あらわす子がいたりするんですよね〜。

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ

Kinocinema天神、ユナイテッド・シネマキャナルシティ13、シネプレックス小倉、ユナイテッド・シネマなかま16、ユナイテッド・シネマトリアス久山ほかで6月21日(金)に全国ロードショー!

監督:アレクサンダー・ペイン

脚本:デヴィッド・ヘミングソン

出演:ポール・ジアマッティ、ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ、ドミニク・セッサ

133分/2023/アメリカ

日本語字幕:松浦美奈

配給:ビターズ・エンド ユニバーサル映画

HP:www.holdovers.jp

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