まるでアトラクション…福井県の観光XRバス6月1日から運行、福井県立恐竜博物館行きなど6コース

福井県内上空をバスで飛行する仮想体験が味わえるXRバス=5月31日、福井県福井市内

 北陸新幹線の福井県内開業後の観光誘客策の目玉となるクロス・リアリティー(XR)バス「WOWRIDE いこっさ! 福井号」が6月1日運行開始する。報道関係者向け試乗会が5月31日開かれ、拡張現実(AR)や仮想現実(VR)を駆使した恐竜などの迫力ある映像が披露された。福井駅と福井県立恐竜博物館(勝山市)などを結ぶ6コースがあり、いずれも目的地への期待感が高まる内容。移動時間を楽しむ観光コンテンツとして人気を集めそうだ。

 XRバスはJR西日本や県などが企画し、京福バス(本社福井市)が運行する。車内には窓部分や天井に計20基のモニターが設置され、走行中に恐竜や歴史など、さまざまな福井の魅力が映し出される。インバウンド(訪日客)向けに英語、中国語、韓国語の音声ガイドもある。

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 恐竜博物館行きは約60分間の映像で、県内各地に恐竜が現れるストーリー。俳優の今井翼さんや温水洋一さんが登場する。海中に入ったり、恐竜に襲われたりする場面があり、臨場感ある映像を体験できる。

 この日は、福井駅内の福井市観光交流センターで運行記念式典も行われ、杉本達治知事は「駅から観光地までが遠いと言われていた中で、XRバスが運行するのはありがたいこと。多くの人に楽しんでほしい」とあいさつ。総合演出を担った映画監督の堤幸彦さんは「劇場や映画館の中にいるような楽しみ方ができるよう、撮影や編集を繰り返した。地元の方にも乗ってもらいたい」とPRした。

 福井駅発は3コースあり、恐竜博物館、県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館(福井市)、えちぜん鉄道あわら湯のまち駅着。このほか、恐竜博物館、朝倉氏遺跡博物館から福井駅に到着する2コースと、あわら湯のまち駅発着の温泉街周遊がある。乗車券は、観光バスツアー「はぴバス」のウェブサイトやJR西日本の観光ナビ「tabiwa by WESTER」などで購入できる。

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