応援団とソフトボール部の“二刀流” 三丸団長(諫早3年) 両方で最高の結果を 長崎

応援団とソフトボール部の主軸の“二刀流”として大会に臨む諫早の三丸団長

 「勝つぞ諫高!どんとこい!」
 5月31日に開幕した第76回長崎県高校総合体育大会(県高総体)の開会式会場に諫早高応援団の力強い声が響いた。誰よりも声を張り上げていたのは三丸瑛士団長(3年)。ソフトボール部でも主軸を担う“二刀流”だ。応援する側、される側。二つの立場で最後の大舞台に挑む18歳は「両方の部活でチームを勢いづける活躍がしたい」と力を込める。
 吾妻中時代は野球に熱中。高校でも続けたかったが、中学時代に発症した「腰椎分離症」が二の足を踏ませた。そんな中、新入生歓迎会で出会ったのが応援団。迫力がある団長の演舞に引かれた。「自分もあんなふうになりたい」とすぐに入部。「誰かのために部活をするのがこんなに楽しいとは知らなかった」。応援の魅力にはまった。
 転機は高校生活にも慣れた1年生の冬。元野球部だと知った同級生からソフトボール部に誘われた。腰や両立への不安もあったが、周囲の後押しもあって兼部を決めた。
 以降、週3回はソフトボールの練習に参加。昨年、先輩の引退後は部員が8人となったため、試合には他の部から助っ人を借りて出場した。悩むことも多かったが、それぞれの仲間に相談しながら乗り越えた。今では両方の部で中心的存在だ。
 2日からはユニホームに着替え、部員10人になったチームで地元インターハイ出場を目指す。応援団としては6日に学校である県高総体の報告会が最後の舞台。「インターハイ切符を獲得して、最後にみんなの応援をしたい」。競技も応援も、最高の結果で締めくくるつもりだ。

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