タイガースの前田健太投手(36)が敵地でのレッドソックス戦に先発し、5回途中8安打5失点(自責5)の乱調で今季2敗目(2勝)を喫した。5・80だった防御率も6・25まで悪化した。
痛恨だったのは1―1の同点に追いつかれ、なおも二死一、三塁のピンチを背負った場面だった。9番のラファエラに投じた初球のスライダーが甘く入り、ドンピシャのタイミングで捉えられた。42度の角度で打ち上がった大飛球は高さ11・3メートルの左翼フェンスも越えてスタンドに突き刺さった。一気に3点差に広げられた前田はガックリと肩を落とし、悔しい表情を浮かべた。
さらに続く5回は二死三塁の場面でレフスナイダーに適時二塁打を浴び、もう1点を失い、降板を余儀なくされた。チームも3―7で敗れ、メジャー9年目の前田にとってはドジャース時代も含めたフェンウェイ・パークでは通算0勝3敗となった。
悔やまれるのはやはり特大弾。試合後の右腕は「4回の失点がかなり大きかった。特にあのホームランは二死までもっていけた中で、完全な失投を一発で仕留められた。自分のミスというか、試合が決まってしまったので、あそこは投げ切りたかった。あそこを抑えていればまだゲームは分からなかったと思うので悔しい」と唇をかんだ。