【1日3分間のメンタル強化法 第11回】マイナスなこともプラスに変換!笑顔を心掛け“陽転思考”を身に付けよう<SMASH>

テニス競技はメンタルによって大きく結果が左右されるスポーツです。しかし、メンタルを強化したいけれど「なんか大変そうだ」と敬遠している人はいないでしょうか。

本シリーズでは一般プレーヤーに向けて、伊達公子氏や浅越しのぶ氏といった日本テニス界をけん引したトップ選手の指導経験を持つメンタルアドバイザー椙棟紀男氏に、簡単に身に付くメンタルの強化方法を伝授してもらいます。

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人間の表情は、感情に大きく左右されます。つらいこと、悲しいことに出会った時には、眉間にシワが寄り難しい顔になります。うれしいこと、幸せなことに遭遇すると目尻が下がり笑顔がこぼれます。身の回りで起こるネガティブな現象をそのままにせず、ポジティブに変換できないものでしょうか?

少し前の新聞記事に「苦しいけれど…よかった」という見出しがあったのを思い出しました。HIROWA代表の和田裕美さんが考案された「人生よかったカルタ」が紹介されていました。どんなものなのか、例を挙げます。

「な」仲間外れになってよかった→【独りぼっちの人の気持ちがわかったから】。「き」嫌いな人がいてよかった→【負けたくないと頑張れるから】
絵札を「よかった」と言って取り、このようなプラスの理由を考えて答えます。自分で【理由】を考えるのが面白いと思います。数人ですると人の意見も聞くことができて参考になります。

そこで、「テニスよかったカルタ」をやってみます。「す」ストロークが苦手でよかった→【何度も練習ができてコツをつかめたから】。「れ」練習が雨が中止になってよかった→【トレーニングができて筋力アップできるから】。

このように、ネガティブな考えをポジティブに変えることを「陽転思考」と言います。この考え方ができるようになる脳に近づいていきたいものです。そのためには、下記の「3つのポイント」でも挙げている、これらのことに取り組んでみてください。

1つ目のポイントは笑顔を心掛けること(=余裕が生まれる)。2つ目は人の悪口を言わない(=信頼が生まれる)。そして最後は、逆転の発想(=プラス面から元気が生まれる)です。

構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2021年2月号から抜粋・再編集

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