【広瀬すず主演『ちはやふる』でもお馴染みの人気スポット】自然夜景遺産&縁結びの神様「足利織姫神社」を覚えておきましょ

夜になると神社もライトアップ。美しい夜景スポットを紹介します(撮影:矢島慎一)

日中の暑さが和らぐ日没後、夜風に吹かれながら散歩するのが気持ちのいい季節がやってまいりました。梅雨に入るまでの、一年でもほんのわずかしかないこの時期は、ゆっくり夜景を楽しむのにぴったりのシーズンです。

今回は誰でも気軽にアクセスできる、デートにもぴったりな夜景スポットを一つ、ご紹介しましょう。

■「自然夜景遺産」の魅力は夜景だけにあらず

夜になると本領を発揮!

皆さんは「日本夜景遺産(自然夜景遺産)」という名称を耳にしたことはありますか。

これは、日本各地に埋もれている美夜景を再発見&発掘し、観光資源としての成立を目指すプロジェクトです。2004年のスタートから早20年、全国で300か所近いスポットが認定を受けています。選定にあたっては、全国約4500名の夜景鑑賞士、27名の一級夜景鑑賞士、事務局による投票を行い、夜景遺産の認定基準を基にした現地調査を経て、厳正かつ公平な審査によって決定されるそうです。

今回紹介する「足利織姫神社」も、そんな厳しい審査を経て日本夜景遺産(自然夜景遺産)に選ばれたスポットの一つ。

夜景の美しさはもちろんのこと、歴史めぐりが楽しめる足利の街からのアクセスが良く、背景には広大なハイキングコースを内包する足利アルプスを背負う立地など、夜景以外にも楽しめる要素が満載であることも選定理由のようです。

■標高は低いが、設備と景色は抜群

街中にあるものの、自然豊かなことがわかる看板

足利織姫神社は、街から見上げられる織姫山の中腹にあります。この織姫山は広大な公園になっており、神社へは最寄駅から歩いてアクセスできる距離にあるうえ、公園の無料駐車場を利用することもできます。

鳥居をくぐると、229段の石段が待ち受けています。映画「ちはやふる」で、広瀬すずら、カルタ部の面々が上り下りしてトレーニングしていたのはここです。

夜になると神社本殿だけでなく、階段脇の灯籠もライトアップされるため、夜間照明環境も十二分。安心して訪れることができます。

■夜景スポットは複数あり

石段を登り切った神社の境内も夜景スポットですが、さらに上にある公園まで登ると、より高い場所からの美しい景色が見られます。眼下には広大な関東平野が広がり、街明かりがどこまでも続いているのが見てとれます。

標高が低くてアクセスしやすいにもかかわらず、このダイナミックな景色が見られるのにはわけがあります。栃木から太平洋までずーっと平らな地形が続いている関東平野ですが、最初にぶつかる山が、この織姫山。つまり、遮るものがない一番最初の展望台なので、標高が低くても景色が良いわけです。

今回、写真を撮影した日は春霞がうっすらとかかっており、あまり条件が良くない日でしたが、この美しさ。地元の方曰く、条件が整った日にはスカイツリーや丹沢、富士山まで見渡せるとのことなので、もう数段上の夜景が見られることでしょう。

今の時期であれば、大気中の塵が洗い流される雨上がりを狙ってみるとよいでしょう。きっと素晴らしい夕景&夜景に出会えるに違いありません。

■せっかく訪れるなら周辺も楽しみ尽くしたい

ちなみに、背後にある足利アルプスは登山初級者でも気軽に歩ける素晴らしい山です。毎日の散歩代わりに歩いている地元の登山者の姿も多く、挨拶がてら言葉を交わすと、この山が地元民に愛されていることがよくわかります。

昼間に山上から見渡す景色は、夜景とはまた違った風情があります。

登山道には、こんな展望スポットもあり

麓の街は歴史好きには魅力的なスポットが多く、お隣の佐野市まで足を延ばせば、名物・佐野ラーメン(じつは佐野市内のラーメン店は餃子も超ハイレベル!)の食べ歩きを楽しむこともできます。

都内からは道が空いている時間帯であれば1時間半ほどと、意外に近いことも高ポイント。ぜひ、次の休みの旅先候補に入れてみてはいかがでしょうか。

© 株式会社双葉社