元気にすくすく育って 足利で伝統の「ペタンコ祭り」

ペタンコ祭りで額に朱印を押してもらう赤ちゃん

 【足利】子どもの額に朱印を押して無病息災などを願う伝統行事「初山のペタンコ祭り」が1日、田中町の足利富士浅間神社で開かれ、多くの家族連れでにぎわった。

 約300年の歴史を持ち、1998年には市民俗文化財に指定された。子どもたちを渡良瀬川の洪水による飢饉(ききん)や疫病から守るため、神社の朱印を押したことが始まりとされる。

 上宮の「男浅間」と下宮の「女浅間」で実施。子どもたちはおはらいを受けた後、男の子は桜の花形、女の子は四角の中に富士山が大きく描かれた朱印を額に押された。中には泣き出す子どもも見られた。

 鹿島町から生後6カ月の長女結希(ゆづき)ちゃんを連れて訪れた会社員丸山祥平(まるやましょうへい)さん(30)と妻のパート香織(かおり)さん(37)は「泣くと思ったが堂々としていた。元気にすくすくと育ってほしい」と笑顔だった。

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