「監督が修正をした」なぜマドリーは前後半で別のチームになったのか。V戦士が語るアンチェロッティの名采配「変更が助けになった」

前半と後半で、まるで別のチームのようだった。

現地時間6月1日に開催されたチャンピオンズリーグ(CL)の決勝で、レアル・マドリーがドルトムントとウェンブリーで対戦。2-0で勝利し、前人未到の15度目の欧州制覇を達成した。

後半にダニエル・カルバハルとヴィニシウス・ジュニオールのシュートで2点を奪って勝負を決めたものの、前半はピンチの連続。GKティボー・クルトワの好守やポストに救われなければ、失点を重ねてもおかしくない展開だった。

なぜ、ハーフタイムにここまで立て直せたのか。MFのフェデリコ・バルベルデは、システム変更を理由に挙げる。

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CLの公式サイトによれば、4-4-2の右インサイドハーフから4-3―3の右ウイングに立ち位置が変わったウルグアイ代表は、「ドルトムントが本当にいいプレーをしたので、特に前半は苦しんだ。彼らはカウンター攻撃が速く、決定的なチャンスもいくつかあった」とコメントし、こう続けている。

「(カルロ・アンチェロッティ)監督はバランスを変えるために少し修正をした。僕を何度も呼び寄せたが、何を望んでいるのかを大体理解していた。そして4-3-3に変更したことが助けになった。バランスが取れたんだ」

守護神クルトワも同意見だ。

「前半、僕たちは監督の指示通りにプレーできなかった。相手には簡単にスペースができたし、うまくプレッシャーをかけられなかった。だから後半は4-3-3に変更した。それが助けになった。もっとコントロールできるようになったからね。前半は守れたけど、0-2でリードされた可能性も十分あった」

窮地に陥った時に手腕を発揮する。名将アンチェロッティの面目躍如だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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