カブス鈴木誠也が攻守で話題独占! 平凡な右飛を落球して大量失点招く→自身初の同点満塁ホームランで勝利に貢献!米メディアも賛辞「名誉挽回を果たした」

自らのミスを帳消しにする一発が小さくない話題となっている。

現地6月1日、シカゴ・カブスの鈴木誠也がシンシナティ・レッズ戦に「2番・右翼」で先発出場し、2回に自身初の満塁弾を放ち、本拠地のファンを大熱狂させた。

初回に左三塁打を打ち、勢いに乗っていた鈴木。4点ビハインドの2回裏、相手先発ハンター・グリーンが3つの四球を出して2死満塁のピンチを招いた場面で、日本人スラッガーは大仕事をやってのけた。

鈴木はフルカウントから98.3マイル(約158キロ)の速球をジャストミートすると、レフト方向に高く舞い上がった打球は、飛距離400フィート(約122メートル)を計測してスタンドに吸い込まれた。打球速度106.9マイル(約172キロ)を叩き出したグランドスラムに、鈴木はバットを叩きつけて雄叫び。両手を叩いて感情を爆発させた。試合を一気に振り出しに戻す一発に、リグリー・フィールドに詰めかけた熱狂的なカブス・ファンは大歓声。背番号27に割れんばかりの声援を送った。
日本人選手の満塁本塁打は、昨季の大谷翔平(現ロサンゼルス・ドジャース)に次いで史上10人目。鈴木の満塁弾に米メディアも関心を示している。米放送局『Fox Sports』は「セイヤ・スズキが償還!グランドスラムで同点に追い付いた」と記し、その打棒を高く評価している。

実は、この満塁ホームランの直前、鈴木は信じられない凡ミスを犯していた。カブスは2回表に2死満塁の窮地だった。しかし、レッズの9番ルーク・メーリを右飛に打ち取り無失点に抑えた…かと思われたが、なんと平凡な右フライを鈴木が落球。ランナーが一気に生還する拙守を犯し、大量失点を献上した。そのミスを自らのバットで打ち消す、見事な一発だった。

同様に、米スポーツメディア『The Athletic』は「フライを落として3失点したセイヤ・スズキが、シカゴで同点満塁ホームランを放ち、名誉挽回を果たした」と言及。痛恨の失策をホームランでお返しする見事なプレーに賛辞を送った。

試合は5対5の同点で迎えた8回裏、カブスがダンスビー・スワンソンの2ランで勝ち越しに成功。7対5で勝利を収め、連敗を3でストップ。なお、鈴木は4打数2安打4打点。連続安打を9試合に伸ばしている。

構成●THE DIGEST編集部

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